相次ぐ山岳遭難

備忘録

ゴールデンウィーク前後からニュースでも日本各地で山岳遭難について随分騒がれているように感じる。冬山シーズンから夏山へ移行する季節、標高によって様々な山岳遭難が混在するが、山中での遭難リスクも実に様々でより危険を理解しながら行動しなければいけないのだと襟を正す思いである。

先日も妻と夏山シーズンのスタートとし、南蔵王縦走コースに散歩がてら遊びに行ってきたが、融雪が進み登山道をほぼ歩ける状態となっていた。登山道の整備が進んでいることも確認。管理する市町村や営林署をはじめ、施工者の方々には感謝で頭が上がらない。

標高の高さからか、季節遅れの山菜もあちこちになっており、芽吹きはじめた高山植物と合わせて、近くも良し、遠くも良しと目で楽しむ登山となった。

山岳遭難が続く中で、今回は春や初夏の風物詩であり、自然の恵みを感じながら楽しむことができるが道迷いのリスクが非常に高い山菜採りについて考えてみようと思う。

遭難の原因

1. 道に迷う
山菜を探しているうちに、どこから来たか分からなくなり、元の道に戻れなくなる道迷いが起こりやすい。特に山菜は群生地が限られているため、奥深くまで探しに行くことが多いことも要因となる。

2. 急な天候変化
山の天気は変わりやすく、急に霧が出たり、雨が降ったりすることがある。視界が悪くなると道を見失いやすくなり、雨で足元が滑りやすくなることで転倒や怪我のリスクが高まる。

3. 不適切な装備
軽装で山に入ると、寒暖の差に対応できない、足元の悪さに対処できないといったリスクが高まる。また、食料や水を持たずに長時間歩き続けることも危険である。気軽に山に行って山菜を見つけ、山菜採りに夢中になると軽装でもより深く分け入ってしまう事が考えられる。

4. 体力の過信
山菜採りは歩き回ることが多いため、予想以上に体力を消耗する。普段から山歩きに慣れていない人は、疲労が蓄積しやすく、判断力が鈍ることもあり、年齢層も幅が広いこともあり、体力の管理ニオイてリスクの潜在性が非常に高いと言える。

対策

1. 事前の準備
出発前に行く場所の地図やコースを確認し、家族や友人に行き先と帰宅予定時間を伝えておく、入山地域によっては登山届も必要である。

2. 装備の充実
適切な服装と装備が必要。天候の変化に対応できるよう、レインウェアや防寒具を持参し、足元は滑りにくい登山靴を選馬なければいけない。食料や水、応急処置キットも忘れずに持って行くことが重要。

3. GPSやコンパスの活用
スマートフォンのGPS機能や専用の登山用GPSを使用して、自分の位置を常に確認できるようにする。また、電池切れに備えて予備のバッテリーを持参し、コンパスと地図も携帯することで、万が一の際にも現在地を把握しやすくなる。

4. 天気予報の確認
出発前に天気予報を確認し、悪天候が予想される場合は無理をせず中止することが大切である。また、山に入る際には、現地の気象情報をこまめにチェックすることも重要で、スマホ等を活用しバランスよく情報を収集し、判断しなければいけない。

5. グループ行動
単独行動は避け、必ず複数人で行動するようにする。万が一遭難しても、助けを求めやすくなり、お互いにサポートし合うことでリスクを減らすことができる。

6. 体調管理
山菜採りの前日は十分な睡眠を取り、当日は体調が良好な状態で臨むことが大切。また、途中で体調が悪くなった場合は無理をせず、早めに引き返す判断が必要である。

7. 緊急時の対策
万が一遭難した場合に備えて、遭難時の行動を事前に学んでおかなければならない。大声で助けを呼ぶ、明るい色の服やビニールシートを使って目立つようにする、携帯電話で110番通報するなどの方法があり、他にもビバークが必要な場合の知識や経験もあると心強い。また、ココヘリ等の自分を助けるためのコンテンツなど情報の収集も必要ではないだろうか?

まとめ

山菜採りは野山で老若男女問わずに楽しめるレジャーであるが、遭難の危険リスクが非常に高い。事前の準備と装備の充実、天気の確認やグループ行動などの基本的な対策を徹底することで、より安全に自然を楽しむことが大切である。自然の恵みを安全に満喫するために、常に慎重な行動を心がけ、自分を客観的に評価しながら、環境をよく観察し、判断をしなければいけない。自分自身今シーズンも安全に楽しく遊ぶことはもちろん、今後の山菜採りによる遭難が発生しないシーズンになる事を願う.

コメント

タイトルとURLをコピーしました